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ながさきの森林(もり)

--------------------------------------------------森林、長崎、対馬、興味深い出来事、ヘェ~な話

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長崎くんち(4)・・・裏方さん

長崎くんち(4)

祭りはどこもそうだが、裏方さんの存在が重要だ。
長崎くんちでも、多くの裏方さんが働いている。

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先にも紹介しましたが、庭先回りの順番を示す旗持ちさんが居ます。
旗と番号で門付の順番を示し、あらぬ方向へ行かないようにし、スムースな進行を図るのです。
観客とっても、この旗があるところで待っていれば必ず庭先回りを見ることができる。
若い女性の仕事で、近年可愛い女性が多い。
ほとんどが大学生のアルバイトだと聞きます。

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江戸町の旗持ちさん
1番から10番まで居ますが、演し物(だしもの)は1番のところに来ます。すると、1番旗は2番のところへ、2番旗は3番のところへ・・・と移動します。

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「しゃぎり」(囃子)を演奏する囃子方。
主に東長崎地区の人が担当する。篠笛と太鼓で構成される。
演し物(だしもの)の本番では演奏しないが、移動中はずっと演奏しっぱなしです。

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しゃぎりの太鼓。
太鼓方の後ろにリヤカーを引く女性が居ますが、スタッフの飲料水やその他諸々の道具を運びます。
リヤカーの本体が欠けてしまいました。大切な裏方さんです。

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諏訪神社で。
シャギリの囃子方は石畳に何も敷かずに正座します。
因みに、篠笛の中央はひのきの友人H君です。
サラリーマンですが、くんちの3日間はシャギリに専念します

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本踊り(日本舞踊)の演奏方も石畳に直接座ります。雨が降っても。

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踊り町の役員さんも、お花(寄付)を頂きに裏方として走り回ります。
紋付袴にシルクハットが正装です。

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裏方ではありませんが、演し物(だしもの)の中で演奏する子供立ちの顔は観客にはほとんど見えませんので、裏方に近いかも知れません。

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観客も祭りに一体となって溶け込みますので、祭りの盛り上げの一翼を担っていると言っていいでしょう。

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観客も仕事があります。
モッテコーイ、ヨイヤー、ショモウヤレ などの掛け声をタイミングよく掛けなければなりません。
声が掛かって初めて、演じ手も熱くなってくるのです。
声のかけ方やタイミングは、予め「青どっぽ」(青いハッピを着た応援団)や「白どっぽ」(白いハッピ)が観客にレクチャーし、リハーサルがあります。(「どっぽ」は筒状の袖をいう)
写真の観覧席は本殿に上る階段で、踊場の正面特等席ですが先着順で無料です。県知事や市長さんらはこの最下段に座ります。
因みに砂被りの桟敷席は4人桝で2万4千円。

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街のここそこに掲げられた提灯も裏方で祭りを盛り上げています。傘差して。

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多くの観客(追っかけ)を従えて庭先回りに練り歩く「鯨の潮吹き」。
追っかけは、お気に入りの演し物に一日中ついて回ります。
演じ手、見る人が一体の長崎くんち


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長崎くんち(3)・・・傘鉾(かさぼこ)

長崎くんち(3)

それぞれの踊り町(おどりちょう)は、その町のシンボルの巨大な傘鉾(かさぼこ)を先頭に進み演し物を奉納する。
傘鉾は、踊り町を表すプラカードのような役割がある。

≪画像はクリックで拡大できます≫
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今年の踊り町「江戸町」の傘鉾

傘鉾の上に「飾り」が乗っており、まわりに「垂れ」と呼ばれる布が張ってあってある。飾りと垂れの間を「輪」が囲んでいる。
真ん中には「心棒」と呼ばれる太い竹が通してあり、担ぐための「担ぎ棒」と「握り棒」がついている。
直径2m弱、高さ3~3.5m、重量は130~150kgあるといわれる。これを一人で担ぎ、円を描いて舞う。

担ぎ手は長崎郊外農村部の屈強な男衆が担当する。
○○組が組織され、毎年どこかの踊り町の傘鉾を担ぐ。

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江戸町はオランダ交易を表すVOC(東インド会社)のマークが入った古伊万里の皿の飾り

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反対側には、オランダ商館長が江戸町に贈った町章をあしらった杯。
この町章は、JEDOMATIの頭文字JDMをデザインしたもの。
このロゴが腕枕をして横になった蛸に見えることから、長崎っ子はこれを「たこのまくら」と呼ぶ。

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重い飾りとのバランスを取るために、心棒の下の先には重りとして一文銭が2,500~3,000枚くくりつけてある。
お金を重りに使うとは、出島貿易で栄華を極めた長崎商人らしい。

傘鉾は前座ではなく、これだけで立派な演目で、傘鉾おたくも多い。
傘鉾が舞うときは、点の上ではなく円を描いて回る。
この円が小さいと「ふとまわれー!」の声が掛かる。太う回れ(ふとうまわれ)=大きく回れ である。
長崎では、太いも大きいも高い(背が)も全て「太い」なのです。

今年の「くんち」では江戸町だけしか撮れなかったので、過去に撮り貯めた傘鉾を紹介します。
手振れ、ピンボケもありますが、説明なしで飾り(だし)と垂(たれ)をご堪能ください。


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「傘鉾」についての詳しくは こちら→「傘鉾に恋して」


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長崎くんち(2)・・・庭先回り

長崎くんち
指定された会場(有料)では全ての出し物が順に披露されます。
その合間に「庭先回り」で街中を練り歩きます。この重労働が三日間続きます。
江戸町のオランダ船を披露しているのを会場の入退場門からパチリ。
観客席は大入り満員、当日券は無い。

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モッテコーイ! モッテコーイ! の掛け声がかかる。(モッテコーイ=アンコール)

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会場の外ではスタッフが休憩中。子供衆もしばしのくつろぎ。

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オランダの民族衣装が可愛いですね。

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役員の皆さんは、これからのスケジュールや手順の打ち合わせに追われています。

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袴ではなく、ステテコのようなズボンをはいた役員さんは走り回って実務をこなす。

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踊り会場での演技が終わり、さあ、「庭先回り」に再び出発です。

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根曳き衆(ねびきしゅう:だしを曳いたり、担いだりする男たち)は、この重い船を早朝から暗くなるまで街中を曳き回すのです。
ご苦労様です。


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長崎くんち(1)・・・庭先回り

10月7日から9日まで、日本の三大祭り「長崎くんち」でした。
今年は、誰もが知る籠町の「龍踊り」(じゃおどり)が出ましたが、昨今は比較的マイナーと思われていた出し物も人気があり、差がなくなりました。
どの踊り町(おどりちょう)も演技への熱の入れようが大きく、演技の質も驚くほど向上しているようです。

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街中を龍が練り歩きます。「庭先回り」です。
出し物は、指定の会場で踊る(演技する)場合と、企業や商店、個人宅などを回り、門付けする「庭先回り」があります。
庭先回りでは、花(志)を頂くので踊り町としての経費を賄う上で大変重要な仕事です。

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庭先回りをする商店などの門口には、番号札が付いた旗を持った若い女性が立ちます。
庭先回りの順番を示しているのです。
理由は分りませんが、この役は必ず若い女性が勤めます。

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庭先回りの演技

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歌舞伎で言う見栄を決めたところ。ここで「ヨイヤーッ!」の声が掛かります。


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眼鏡橋の上にも、見物客が大勢います。


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対馬ひのきを世に出す(3)・・・dango ダンゴ

《画像は全てクリックで拡大できます》

「対馬ひのきデザインコンペ」参加作品から

ヒノキでできたこの椅子の作品名は「ダンゴ」です。   なぜダンゴか?

ダンゴ

ダンゴ虫です。

身体にフィットして、とても座り心地に良い椅子で、この対馬ひのきデザインコンペの作品で一番気に入っています。


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トップの写真では、ひのきの色が白っぽいですが、実際はこの写真のように赤みを帯びています。

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下の作者のイメージでは座面の部材が薄いのですが、強度を確保するために試作品は厚くしています。
また、座り心地を良くするために、部材の間隔を狭めています。
部材のカーブは曲げたものではありません。無垢材から一本一本削り出してカーブを出しています。
これが職人技というものですね。

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