fc2ブログ

ながさきの森林(もり)

--------------------------------------------------森林、長崎、対馬、興味深い出来事、ヘェ~な話

<< PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>

>> EDIT

懐かしき小学校の講堂・・・波佐見町立中央小学校

長崎県東彼杵(ひがしそのぎ)郡 波佐見(はさみ)町は400年の歴史を持つ陶磁器の町で、波佐見焼のブランドで知られています。
長崎県では珍しく海がない町です。

その波佐見町の町中央部に古い木造洋館があります。
昭和12年に建てられた、波佐見尋常高等小学校の講堂兼公会堂です。
昭和51年に町立中央小学校講堂となり、平成7年に学校が新築移転するまで、町民に親しまれながら利用されてきました。
平成22年1月に貴重な木造洋館として国の登録有形文化財に指定されています。

P4291515.jpg

町教育委員会の案内表示によると、
「和洋の要素を取り入れた玄関ポーチは風格があり、吹き抜けとなった中央部と低い天井の部分からなる内部空間は、教会堂を思わせる落ち着いた雰囲気を持つ。音響的にも高い評価を受けている。木造洋館としては九州最大規模を誇り、非常に貴重な建築物である。」

波佐見小講堂
 建物の内部 (大分むぎ焼酎「二階堂酒造」のCMより YouTube)

前回来たときは町民のイベント(コンサート)をやってて内部が覗けましたが、今回は鍵が掛かっていましたので、「二階堂酒造」のCM動画から静止画をお借りしました。
とてもいい雰囲気です。音響も良さそうですので、室内楽のコンサートを聴いてみたいです。
「ありがとう・・・」そのとおりです。

P4291517.jpg

75歳のご高齢で外部はかなり痛んでいます。
窓ガラスも割れたものが多く、波板で覆っています。
保存が決まっているので、改修の計画はあるのでしょうが、早くしないと痛みが更に進んでしまいそうです。

P4291518.jpg

時計は後年付けられたのでしょうが、文字盤は消えてしまっています。

P4291520.jpg

古い建物が、危険だから、修復維持に金が掛かるから、と簡単に壊されます。
単なる懐かしさ、回顧主義ではなく、貴重な文化遺産として残すべきは残すことが大切だと思います。
そして、住民が大切に使って親しむことも。

レンガや石造りの建物でもっと古いものはいくらでもありますが、対馬ひのきとしては木造というところと、ずーっと町民に使われてきたところにこの建物の意義を感じます。
この建物を壊さなかった波佐見町と町民に敬意!!


↓ブログ・ランキングに参加しています。
↓よろしければクリックを↓お願いします。

にほんブログ村 地域生活(街) 九州ブログ 長崎県情報へ
釜山から私たちも応援しています!
にほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト



| その他 | 15:24 | comments:16 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

こてつぱん さん

コメントありがとうございます。
使うことが建物を長持ちさせますね。
目も行き届くし、メンテも行き届くし。
第一に住民の関心が違いますから。

私の小学校は無くなりました。その講堂は記憶の彼方です。

| つしまひのき | 2012/05/20 11:48 | URL | >> EDIT

yokoblueplanet さん

コメントありがとうございます。
長崎県では昔から、地元の大工さんと住民とが協力して教会を建てていましたので、ある程度の洋式(風)建築技術があったようです。
和洋折衷は、過去の教会建築でもよく見られます。
ひのきの小学校はもう無くなり、当時の講堂は記憶からほとんど消え去りつつあります。
講堂が現存していれば、消え去った外の記憶まで思い起こされただろうと悔やまれます。

| つしまひのき | 2012/05/20 11:43 | URL | >> EDIT

英彦山の柚太朗 さん

六十余州という長崎県で一番旨い酒もあるんですよ。
今年のGWの陶器市は二回行きました。
対馬ひのきの好きな町です。
過去の記事「あかねドーム」→ http://chatpapa.blog.fc2.com/blog-entry-44.html も波佐見町です。

| つしまひのき | 2012/05/20 11:33 | URL | >> EDIT

なっつばー さん

卒業した小学校の体育館での成人式とは、感慨深い式だったですね。
対馬ひのきの小学校は今は無くなってありません。
小学校には体育館ではなく講堂がありました。
その講堂で体育もやっていました。
歳をとると記憶が斑になり、その講堂の様子がよく思い出せません。


| つしまひのき | 2012/05/20 11:25 | URL | >> EDIT

るん さん

あまり目立たない裏通りにあるので、町民以外にはあまり知られてないかもしれません。
地元の方は関心が高く、保存活用の盛り上がりがあるようです。
波佐見町はとても好きな町で、長崎県で一番おいしい酒(六十余州)もここ。

対馬北端付近で獲れるアジは、てっぺんアジのブランドで出ていて、開きが特に旨いですね。
対馬の魚では、てっぺんアジをはじめ、養殖クロマグロ、あなご、アマダイ、さば・・・なんでもうまいです。
故郷を離れると、その暖かさとありがたさが分かりますね。
対馬ひのきは平戸島の生まれですが、昨日久しぶりに墓参りをして、いいな~とおもいました。
平戸名物のカスドースを食べて、川内かまぼことカカラ団子を買って帰りました。

| つしまひのき | 2012/05/20 11:11 | URL | >> EDIT

ノリーダヨ さん

沖縄にもこんな建物はあったはずでしょうが、戦争の爪痕がそれを消してしまったのだろうと思います。
これほど立派な建物を建設できたのは、波佐見焼という地場の産業がなし得た業でしょう。
それと、教育に対する住民の熱意。
この町は対馬ひのきの好きな町で、過去の記事「あかねドーム」 http://chatpapa.blog.fc2.com/blog-entry-44.html この町のことです。

| つしまひのき | 2012/05/20 09:34 | URL | >> EDIT

福ちゃん福を呼ぶ

波佐見陶器市には毎年行くのですが、いつもこの小学校跡地の駐車場に止めています。
いつも素敵な建物だなと思いながら見ていました。
中央の通りからちょっと裏に入った所なので、目立ちません。
陶器市、今年は2回も行きました。(笑)


| つしまひのき | 2012/05/20 09:22 | URL | >> EDIT

波佐見にこんな所有りましたっけ? 波佐見と言えば有田の隣町
時々 波佐見に行くことがありますが・・・こんな素敵な建物があったかな?
今度調べて行って見ようと思います

| 福ちゃん福を呼ぶ | 2012/05/20 01:12 | URL |

凄い建築物です・・!
古いから見世物にするのではなくて・・
適度に使って、建物のメンテナンスもしっかり、
長~く使ってほしいです。

| こてつぱん | 2012/05/18 22:16 | URL | >> EDIT

残して大切に使って欲しいですね。

こんばんは。
和洋折衷の興味深い造りですね。
旧いものを大切に残して欲しいです。壊すのは簡単ですが、お金では買えない物がありますから。
ご紹介、ありがとうございます。

| yokoblueplanet | 2012/05/18 18:30 | URL |

素敵な建物ですね。
古いものを壊してしまったら
もう二度と戻らない。
ヨーロッパのように古いものも
大事に大事にしたいですね。

波佐見にあるんですね。
焼き物の町、だいぶ前に行きました。
また行きたいです!

| ゆず | 2012/05/18 18:04 | URL |

懐かしい建物です。
私は成人式は、通っていた小学校の体育館だったんです。
古くて小さかったですが、とても懐かしかったです。
ン10年前のお話・・・
無くなってしまってからは取り戻せませんよね。

| なっつばー | 2012/05/18 02:50 | URL |

こんばんは、
波佐見ですか 素晴らしい 建物があるんですね
知りませんでした。

キンショーメロン 実家から 毎年送られてきます
昔と比べると 甘さが増した様な気がします。(*^▽^*)

この前の干物は、対馬のアジが送られてきました
故郷は、いつも とても 温かいです。

| るん | 2012/05/17 22:42 | URL |

世代を超えた意義

つしまひのきさんこんばんは。
素敵な木造の講堂が今にあるのですね、これは素晴らしい。
でも、古い講堂が素晴らしいのではなく、それを必要と思い、
創り上げた人達がいたことこそ素晴らしいものだと思います。
少なくても沖縄にそのような意志の元に作られた、
講堂など一つもありません、それを必要とした先人達の、
意志を理解し、将来に繋げていけるための保存なら賛成です、
木造の匠の技術も含め将来を担う人間の道標になることをと、
願うものです...!
これを理解できた、子供たちの将来が楽しみです(笑)

| ノリーダヨ | 2012/05/17 22:32 | URL |

火酒さん

ほんとうにそう思います。
住民が納得できるような活用をしてこそ、残す意義があります。
絶滅危惧種を保存しようとしていますが、なぜ保存・保護しなければならないのか、説明が足りません。
世の中、淘汰の繰り返しでした。
淘汰こそが生命の進化だとも教わりました。
でも、一見不必要なものでも、残さなければならないものはあるのですよね。
今は、不必要なものも、いざ無くなってしまったら、将来禍根を残すことにもなりかねません
使わないものは捨てる。一理ですが、自然や文化は生活資材とは違いますので。

| つしまひのき | 2012/05/17 21:11 | URL | >> EDIT

残すものも、きちんと取捨選択して
残すと決めたものはしっかりと残すというのが必要ですよね。

もちろん、ただ単に残すだけでは意味はないと思います。
有効活用してこそ、ですよね!

| 火酒 | 2012/05/17 20:53 | URL |















非公開コメント:

TRACKBACK URL

http://chatpapa.blog.fc2.com/tb.php/90-0afa555a

TRACKBACK

<< PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>