ヘリコプターが造る不思議な渦・・ヘリ空散
そのときできたメガネのような奇妙な渦です。

ヘリのローターが造る風で、薬剤を下向きに吹き降ろすのですが、再び舞い上がった薬剤がくるりとメガネの渦を作りました。
普通は下の写真のようになります。

一般に「松くい虫」と呼ばれる被害は、「マツノマダラカミキリ」というカミキリムシが、「マツノザイセンチュウ」(松の材線虫)という目に見えないくらいの小さな線虫を運び、松の木に付着させることで発生します。
松に付着した線虫は、松の幹に侵入し増殖します。増殖した線虫は、水分や養分を運ぶ導管を詰まらせ、松を枯れさせてしまいます。枯れた松の木に、カミキリムシは卵を産み付け、卵⇒幼虫⇒さなぎ と育ち次の年の5~6月ごろ再び羽化します。
生きている松はヤニを出して防御するので、カミキリは産卵できません。つまり、カミキリは線虫の運び屋となり、線虫は枯れ松を提供するという、共生の関係にあるのですね。
ですから、運び屋のマツノマダラカミキリが羽化する頃を見計らって、薬剤で駆除し、共生の鎖を断ち切ろうとしているのです。
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| 乗り物 | 16:13 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑
順天姉さん こんばんわ
薬剤散布は、カミキリ以外の昆虫にも影響があるため問題はあるのですが、重要な松林に限って散布を行っています。
重要なとは、防風林、防潮林などです。特に海岸や岩山には松しか育たないので、松を守ります。
ところで、松くい虫は長崎県から全国に広まったといわれています。佐世保に上陸した米軍が持ち込んだ木材に線虫が着いていたというのです。もともと日本には居なかったのです。
長崎県産もこんなのは不名誉ですね。
| つしまひのき | 2011/12/29 19:37 | URL | >> EDIT