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ながさきの森林(もり)

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森で働く「マシン」たち・・・高性能林業機械

森林での伐採作業現場では、人の手で行う作業がほとんどで、究極の3K(危険、汚い、きつい)職場と言われてきました。
鋸(チェーンソー)で木を伐り倒し、枝を切り落とし、一定の長さに切りそろえ、林道まで運び出し、トラックに積んで木材市場へ運ぶ。
昔は、これらの作業のほとんどを、人の手と馬などの力を使って行われてきました。
ですから、大変危険で汚れるし、重労働であったのです。
近年の技術開発は目覚ましく、人に代わって作業をする機械が多く開発されています。
傾斜や林道・作業道までの距離などの現場条件で異なりますが、一例を紹介します。

ハーベス
ハーベスタ 西海市の森林で
立っている木を掴んで伐採し、それを掴んだまま水平に倒し、枝を切り払い、幹をコンピュータ制御で望みの長さに切りそろえる機械です。
林業の伐採現場での人身事故は、倒れた木の下敷きになったり、ほかの木が邪魔して倒れない木を倒そうとして下敷きになったりするケースが多いので、このマシンを使うとそのような事故は無くなります。
写真の機械は、ロングリーチと呼ばれるタイプで、アームの黒い部分が延びて、少々離れた木の伐採もできます。
ベースになるマシンは、建設用の油圧ショベル(バックホー)でアームにアタッチメントを取り付けています。

プロ1
プロセッサー  対馬市の森林で
伐採(伐倒)作業はできませんが、枝を切り払い、幹をコンピュータ制御で望みの長さに切りそろえる機械です。
伐採作業を除くと、ほかはハーベスタと同じ作業をします。
これも、バースマシンは油圧ショベルで、アームに作業用アタッチメントを取り付けています。
写真をよく見ると、運転席のドアが開いています。何かの弾みで、オペレータが振り落とされたり、切断した木が運転席に飛び込んだりするので、ドアは必ず閉めなくてはなりません。レッドカード!!

プロ2
同上
のこくずが勢いよく飛び散ります。

スイング1
スイングヤーダ  対馬市の森林で
アームの先端にケーブル用の滑車を、マシン本体にウインチを装備しています。
林の中の立木にケーブルを張り、ケーブルに伐採した木を吊るして引き寄せます。
この機械もベースマシンは油圧ショベルです。


スイング2
同上
2本の木を吊るして引き寄せています。

フォワーダ
フォワーダ
材木をトラックが入る林道まで運びます。
荷台の上のアームに木材を掴むグラップル(ログローダ)というものがついており、これで木材を掴んで荷台に載せたり、トラックに積み替えます。
写真はクローラー(キャタピラ)タイプですが、タイヤ(ホイール)のタイプもあります。
昔は、馬で引っ張っていました。

これらの機械を使うことのメリットは、
①伐採作業中の人身事故を防止できる
②重労働を回避できる
③作業員の快適性を確保できる(運転席は冷暖房完備)
④作業の効率、スピードを高められる
などがあります。

また、労働強度が飛躍的に軽くなるので、林業作業現場への女性の進出が目覚しく、マシンのオペレータが女性のところは結構多いのです。特に若い女性が。
しかし、これらのマシンはいずれも2千万円ほどですから、どこにでも直ぐには導入できないので、長崎県林業協会というところでは、県の助成を受けリース制度を作って、マシンの貸し出しをしています。


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